スタンスを取ること。その上で、一歩踏み込むことの大切さ。

チームで良い仕事がしたい

なんのためにこの話をしているかと言うと、これに尽きます。

例えば、エンジニアとセールスでは、考える脳みそが多少違うなと思っていて。 エンジニアにとっての重要度とセールスにとっての重要度は必ずしも同じではなく、多くのケースで異なります。その結果として、僕が周囲の人を困らせてしまうことも、僕自身が困ることもたくさんあります。

もちろん困らせてばかりというわけにはいかないですが、異なる脳みそ・スタンスを持つことは大事だと思っていて。各々が異なるスタンスを取ることが、組織の力になります。そして、その状態をメタ認知できていると、良い議論ができるなと感じます。いま、自分はどの立場から物を言っているのか。相手は何を気にしているのか。 自分のスタンスを取り、そして相手のスタンスを理解して物事に当たると、仕事はうまく回るように思います。

スタンスを取ること

スタンスを取るというのは、境界線を引くことではありません。うまく言葉に出来ないのですが、自身が力になれる領域で100%を出す、という感覚で自分は捉えています。 僕はエンジニアなのでエンジニアを例に挙げると、「エンジニアは作ることに徹すればいい」なんて事は決してなく、エンジニアの視点でUXを語れること、事業指標を達成するための意見を出すこと、開発のROI意識を持つことが、真の意味での良いエンジニアなのかなと思います。一方でこれは理想論です。なんならこれも僕が持ちうる観点でしかありません。結局は、等身大の自分にできることを最大限出すことが必要なのではないかと思います。

  • (エンジニア)セールスはやったことないけど、セールスの意思決定を助けるためのデータを出すことはできる
  • (セールス)エンジニアの観点はないけれど、エンドユーザーがどんなペインを抱えているのかを伝えることができる

のように。

各々の取れるスタンスは異なります。だから対話をすることで、他者の観点を知り、自分の観点を伝え、お互いに高め合うことができます。1人にできることは1しかありませんが、チームでやることによって、成果は1よりも大きくできます。スタンスを取りながらも、対話を重ねることで、領域を閉じず、事業や組織全体をつなぐ。そうやって、より事業を高みに持っていけると良いなー、なんて思います。

そして、一歩踏み込む

コミュニケーションで大切だと思うのは、「私はあなたの味方です」という意思表明を最初に示すことです。そうでないと、言葉を受け取る人が身構えてしまいます。それが批判的な意見なら尚更です。互いに向き合って話すというよりも、相手の見る視野を捉え、同じ方向を向くことから議論を始めることが、より良い対話に繋がるように思います。

向かい合ってド突き合うのではなく、同じ方向を向いて背中を押してあげる。

同じ方向を向くために目標設定を行う。

自身の視野を越え、相手の視野を捉えるために、一歩踏み込む。

他者と働くという本では「ナラティブ」という言葉で語られていますが、自分のスタンス・相手のスタンスを理解し、同じ方向を向きながら互いに批評(クリティカルシンキング)をすることが良い協調の在り方なのかな、と。